今日明日をどうやって生き延びるか

国民年金で生き延びる方法

 この老人、ファイナンシャルプランナーでもあるゆえ、国民年金だけでも生きていく方法を伝授いたします、といいたいところではあるし、そうでなければそのように名乗っている意味もあるまいとは思うところではあるが、いかんせんそのような能力にまったく欠けているので、このさい思い切って小生の収支を明らかにし、そのうえでどなたかいい知恵があればお借りしたいという都合のいい魂胆なのである。

 まずは正確に申せば会社員生活が10数年間ありその間が少なくとも10社くらいは仕事を変えたので厚生年金の期間が少々あり国民年金の基礎部分と厚生年金の上乗せ部分が支給されておることになるが、この程度の期間の厚生年金は雀の涙の支給しかないということになるのは当然、自分で掛けてないのだから仕様がないということに世間ではなっておるのである。で、いくらかといえば2か月で152、962円、1か月では76、481円ということになる。ところがだ、小生の通帳では2020年の4月支給分から134,062円となっておる。差額の18、900円はそう介護保険なのである。1か月分の保険料は9、450円となり、年金から有無を言わせず引かれて入ってくるのである。またそれまで給料取りだけをやっていた人なら前年の所得を官憲につかまれておるのでまあ普通はもっともっと高いであろうが、小生は自営業者であるので8月くらいに確定されそれまでに足りなかった分があればごそっと(まあ2か月割で均した分)引かれて入ってくるということになるわけだ。従って年金受給の年頃になると自分の年金額が気になるゆえ調べるといくらいくらだということで、これだと退職金と今までの貯えとでなんとかやって行かれそうだと安心するのはちょっと早い。介護保険が思った以上に高いということをお忘れにならないように願いますぞ。そんなわけで小生の年金は今のところ一月に67、031円なんであります。神代の昔より我が国におわせましては野垂れ死にを最上の精神としておるわけですからして、生活費が足りないからと申しましても大体のところは誰かに頼るわけにはいかないようになっておるわけです。昔は「課長、ちょっと折り入ってご相談が」と相談しようとすると、課長が冗談なのか本気なのか「金ならないぞ」と前もって念を押されるのが常の社会でしたので。今はそれも死語になりましたか?、なにせ自己責任の世の中ですから。では支出はと申しますれば、食費だけ(といいますのも衣料品などは購入できませんしまた買う必要もないのです、だって最近の洋服は長持ちしますからこの年になれば何年も同じものを着ていても平気ですし)で、今月は経済観念の強いわが老妻の計算では5月25日の本日までに56、404円(カード払いでありますが)および1か月分の現金3万円を月の初日に渡しておるところでありますが、残り1000円だということなのであります。そこで、甲斐性のない連れ合いを持ってしまうと自分ばかりが苦労するという目をしながらこちらを睨むわけではありますが。一人だとこの時点で赤信号ということになりますわな。小生の場合は幸いにも老妻がおりますので、老妻の国民年金まだ今のところは見せてもらってはおりませんが、おそらく6万円前後でしょうから2人合わせて13万円あれば御の字といったところでしょうか?一家の収入13万円です。支出は以上の他にまだまだありますよ。平均しますと、電気代月1万円、水道代7千円、ガス代2000円、電話代等の通信費15000円、社会保険料国民健康保険)34、130円(8月から翌年の3月までですから1年で割ると22,753円となります)、他に税金が13000円、他に自動車税が年38、000円くらい(月だと3100円ほど、軽四と1500CCの普通車、地方ですから車がないと生活できないので仕方がないのです)、医療保険が2000円、がん保険が4800円くらいと、思いつくだけ上げてもざっとこれだけかかるわけです。ざっくりと79、653円になりますね。このうち社会保険と税金は前年度の所得から割り出されますので所得が多い人はもっと引かれ、少なければもう少し安くなるでしょうが。まあこれが経費を差し引いた年収で300万円弱の老人の収支の中身ですわ。見直しがきくものといえば保険料ですね。ファイナンシャルプランナーですから商売柄一応そう言っておきませんとね。ただ保険料を見直したくても20年ほど一度も使っておりませんからね。いまそろそろ病気で入院してもおかしくない時期に解約するのはなんとしてもお得感はないですから。あとは車ですかね。まあゆくゆくは1台になるでしょうけど。支出は最低ですよ。小生などはその他に何々会費というものが年間10なん万円かかったり、研修会の会費や旅費にもそれと同じくらいかかるわけです。それらを入れなくとも6万6000円くらいは必要経費として毎月落ちて行っているわけです。食費と必要経費を合わせると152、000円になっちゃいます。差し引き2万円の赤字ですわな。最低で見積もっても。

 小生も親愛なる国民の皆様と同様、なんとか70までは仕事をとは思っておるわけですが、いかんせん相手は(雇う方ですわ)そんなことお構いなし、こいつは65過ぎた年寄りだから、年金ももらいながら人一倍の収入を得ようなどとは不届きものだというわけでしょうが(小生の年金金額を知りもしないで、また知ったところで掛けてないのは自己責任だというわけでしょうが)、ばさっと切られるわけです。まあ思うようにいかないのが世の中の常ですわな。

 そんなわけで、働けるまで働いたあとは静かに向こうへ行きましょう。ということになっておるわけでわ。人生90年ましてや100年時代などとはしゃいでおられる方々はどのように生活を設計されておられるのでしょうか?